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リュートとギター、ジレンマ?

スパニッシュギターは、20世紀において最も成功を収めた楽器の1つです。1 しかしその高い人気にもかかわらず、ギターはバロック期以降アンサンブルから消えたリュートの空席を埋めることはできませんでした。いつの日か、ギターが現代オーケストラの中で、チェロやバスーンと同等の位置を占めるというアンドレ・セゴビアの夢は、未だに実現していません。


近年の歴史的リュートの復活でさえも、古楽という保護された分野を別にすると、音楽史における評価を覆したり、あるいはスパニッシュギターに匹敵する人気を得るという幸運にも恵まれませんでした。むしろリュートは、18世紀にそれを苦しめたのと同じ音響の限界に直面しています。

その愛好者の控えめな数を念頭におけば、リュート族の楽器による歴史的パフォーマンスに対する関心も低いと言わざるをえません。スパニッシュギターですら拒否され、完全勝利を収めることはできなかったのですから。その理由は、ギターそれ自身が室内楽楽器としての地位を確立できなかったことに見られます。それにもかかわらず、かつて、特に20世紀の後半、ギタリストが培ってきた多くのリュートのレパートリーの報われない「原状回復」は、明らかにギターの立場を弱めました。

1 一般にクラシックギターまたはコンサートギターと称される楽器の正しい名称を見つけることは、困難です。音楽史の文脈では、「クラシックギター」という用語は、ビーダーマイヤー様式の楽器である、初期ロマン派ギターを指します。他方、1920年代に広く使われるようになった「コンサートギター」と言う名称は、一般に歌の伴奏に使用される大量生産のフォークギターから区別する必要性から生まれました。現在のギターのフォームと本質的構造が、19世紀のスパニッシュギター製作者のおかげであることに考慮して、本サイトでは全体を通じてスパニッシュギターと呼ぶことにします。